ノラネコの呑んで観るシネマ

ジャッキー ファーストレディ 最後の使命のノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

4.0
JFK暗殺から葬儀までの、ジャクリーン夫人の心の変化を、インタビューに答える枠組みで追った心理ドラマ。
世界一の権力者の夫人から、突如として未亡人に。
時は冷戦下、一般人と違って心を落ち着ける余裕もなく、ホワイハウスからの退去と葬儀の準備を進めなくてはならない。
激変する世界に翻弄されながら、ジャッキーは最高の夫に相応しい喪の仕事をこなそうとする。
多くの元大統領が忘れ去られている中、彼女は夫と作り上げた儚くも美しい時を、リンカーン以来となる荘厳な葬儀によって、永遠に歴史に刻もうとするのだ。
ナタリー・ポートマンの好演が光る、憔悴からやや壊れ気味の精神描写が、製作総指揮のアロノフスキー好みか。
幼少期のキャロライン前駐日大使が、日本人には変な地続き感。
しかし国の違いはあれど、首脳夫人が公人か私人の論争がいかにバカバカしいか良く分かるわ。
公人に決まってるやん。