やわらか

ジャッキー ファーストレディ 最後の使命のやわらかのレビュー・感想・評価

2.8
うーん、なかなか評価難しいなー。

J・F・ケネディ夫人、ジャクリーン・ケネディの伝記映画。と言っても、彼女の生涯を描いたのではなくて、暗殺事件から数日間の彼女(と回想)を集中して描いている。
 
100分に満たない上映時間の中のかなりの部分を、ナタリー・ポートマン演じる「ジャッキー」の陰鬱な表情のアップが占める。いや、状況考えたらしょうがないんだけど、それを映画として見せられた中で僕らはどうすればいいんだろうか知らん。
 
音楽の使い方も独特で、弦楽器をフィーチャーした編成で少し分かりやすい導入部からメジャーコードに展開しそうなところを、現代音楽っぽい不協和音にもっていく。繰り返し。まるで「お前らが期待する安っぽい感動ドラマにはしないぜ」とでも言いたげな感じ。
 
スタッフロールでも大道具の名前がたくさん出ていたけど、当時のホワイトハウスを再現したセットや、そこに置かれた調度品、当時の映像をモノクロで再現したムービーは良くできてた。ただ、確かに凄いんだけどそれを目的で映画観るわけでもないしねー。
 
ぶっちゃけこれ賞狙いの作品ですよね?事件後の長い半生にも、映画化するに足るエピソードはいろいろあったと思うけど、あえてホワイトハウスで過ごす大統領未亡人という特殊な立場の時期をピックアップしたのは、玄人向けに表現したい何かがあったんだとは思う。でも、普通に観る限りそれは伝わってこないし、最終的な評価として賞レースでも結果が出なかったみたいなので、やっぱり失敗だったんじゃないかなー。
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