コーディー

ジャッキー ファーストレディ 最後の使命のコーディーのレビュー・感想・評価

3.7
ひたすら会話劇ばかりが続くけど何故か全く飽きないケネディ一族の内にググッと迫ったとても良い伝記映画でした。

夫ジョン・F・ケネディを亡くしてから葬儀までの4日間。ほぼ全編ファーストレディ、ジャクリーン・ケネディを演じるナタリー・ポートマンを捉え続けるカメラ。想像を絶する感情が押し寄せる中、凛とした態度を崩さない彼女の姿に圧倒される。そして志半ばでこの世を去った夫であり良き父であり大統領である彼を偉大なものに押し上げる彼女の最後の使命、政略的なドロドロも見え隠れしたりと決して共感や好感とも違うけど揺さぶられるものがありました。

またケネディ生前時のホワイトハウスを紹介するジャクリーンの姿もちょこちょこ挟まれるけど、これを機にYouTubeで本物と見比べてみたけどナタリーの声質やアクセント、表情の寄せ具合はなかなか面白い。

そして静かに彼女を支えるボビーこと、弟ロバート・ケネディや秘書ナンシーとの腹を割った会話もとても印象的。このボビーを演じるピーター・サースガードの演技も物凄い。銃弾に倒れた兄への想いを吐き出すシーンは鳥肌が立ったし、後に彼も暗殺されることを思うと何ともね〜な気持ちになった。
ジャッキーのどんよりした心とシンクロする不安定な音楽もザワザワ耳に残って個人的には好みでした。

『JFK』や『13デイズ』などケネディを題材にした映画はいくつか観たことあるものの何にも知らなかったのでどこまでが真実かは知らんけどケネディ一族のことを覗いてる感覚は楽しかったです。確かに地味やし暗いし退屈って意見もわかるけど自分は全く眠くならなかったのでとても好きw