たいてぃー

海賊とよばれた男のたいてぃーのレビュー・感想・評価

海賊とよばれた男(2016年製作の映画)
2.8
出だしの焼夷弾での空襲シーンは、リアルさがこの上ない。流石、山崎監督。でも、この手の描写は最近では珍しくもなく、ちょっと飽きた。そして音楽が大げさ過ぎで、不愉快。原作がヤッパリいいのか、ストーリーとしては、十分引き付けられたが。
主演の岡田准一の老けメイクにダミ声は、頑張って演じた感があって、良かったとは思う。でも無難な演技で、この役者の個性はほとんど感じられず。
他の役者では、染谷将太。怖さ知らずのポジティブ青年役。こんな役も上手い。確かに今回の役は明るい。
それと、野間口徹。これまでは、目立たぬ渋い役(存在感が無い役?)が多かったが、今回は従業員の一人で重要な役。冷淡さはあるが、熱さも合わせ持つって感じを熱演。ピエール瀧とのやり取りが、お気に入り。
本作、いいシーンもあるけど、イランでの現地人とのふれあいとか、ラストでのスクラップブックとかは、取って付けたようで、ちょっとしらけた。
強く生きた男の大河ドラマと言う意味では、良くできていると思うけど、嫌悪感を感じた点も多くあって、残念でならない。