たいてぃー

ふたつの部屋、ふたりの暮らしのたいてぃーのレビュー・感想・評価

4.0
少女のかくれんぼから始まり、老女の怪しげな抱擁。なんだこれは!LGBTQ関連の作品は多くなってきたが、老齢のレズビアンって、珍しい。舞台はフランスで、こんな設定もありかな?だけどカミングアウトはできずにいる。主演の2人は、ドイツとフランスの有名女優。この2人の演技力に相当引き込まれた。
名シーンは色々あるけど、一番好きなのは、マドレーヌ(マルティーヌ・シュバリエ)が、施設から職員に隠れて、ニナ(バルボラ・スコヴァ)へ電話するシーン。再会時は人目も憚らず抱き合う。この2人を応援したくなっちゃうよね。
ニナは、挑発的な性格。ここまでやるか?ってシーンもあるけど、愛ゆえで納得させられちゃう。
マドレーヌは、目が印象的。脳卒中で倒れた後にニナへの視線が動く、動く。このシーンは、あっと驚くよね。
あと、マドレーヌの介護士役で登場のおばさん。そこいらのおばさんって感じがいいんだよ。凡庸さがマックス。
監督は、イタリアの若きフィリッポ・メネゲッティ。今後も期待できるね。