ささい

リップヴァンウィンクルの花嫁のささいのレビュー・感想・評価

4.2
幸せとは何かを見つけ出す女。
本当の幸。優しさ。愛と死。身体。女優。自分と他人。
何が幸せなのか導かれる、カムパネルラにとって幸とは夢の中にある。死と隣合ったリップヴァンウィンクルこそ、最も幸せについて理解していた。この世界は幸で溢れている。人から愛されることが怖いのだ、人から無条件に優しくされることが怖かったのだ。そんな彼女をカムパネルラは無条件に受け入れた。なんとも美しい繊細な物語。不条理に向き合い、それに立ち向かうのではなく、その中で自分がどう生きるのか。少なくともリップヴァンウィンクルは最後本当の仕合わせだったろう。そして、カムパネルラも本当の幸せに辿り着いたのではないだろうか
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