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ジュラシック・ワールド 炎の王国のmichikoのレビュー・感想・評価

2.0
『ジュラシック・パーク』シリーズ第5作目。
前作でテーマパーク「ジュラシックワールド」が崩壊し、再びヒトに放棄されたイスラ・ヌブラル島。火山が活発化し、自然淘汰か保護か世論が分かれる中、元管理責任者であるクレアは恐竜達の救出に動き出す。

前4作目の『ジュラシック・ワールド』は原点回帰として1作目『ジュラシック・パーク』を踏襲し、恐竜に襲われる恐怖をしっかりと描きながらも新しさを取り入れた良パニックムービーであった。しかし本作では意図したかは分からないが奇しくも評判の良くない2作目『ロスト・ワールド』を踏襲しており、悪い意味で旧シリーズの再びの原点回帰となってしまった。

それはシナリオの問題なのか、シチュエーションの問題なのか。求めているのはヒトと恐竜の上下関係が入れ替わるギャップ、大自然に放り出され翻弄されるヒトの愚かさとその中で描かれる信頼と愛情、そしてヒトと恐竜のヒーロー像である。
銃を持ったヒトとのバトルや街中で暴れ回る恐竜は、何も心に響かない。

そして本作のシナリオはツッコミどころが多い。そもそも火山島にテーマパークを建てる設定が無理があるし、急に出てきたクローン技術も全く活かされずフォローも無い。コレは完結編である次作への布石かも知れないが、本作だけでは消化不良感がある。必然性の無い展開やアクション、そしてキャラクター達の行動の納得感が得られにくい結末。

新シリーズ完結の次作の為にある様な本作だったが、どの様な結末を迎えるのか、子供の頃1作目を劇場で視聴してワクワクした気持ちを思い出しながら、足を運ばせたい。
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