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デューン 砂の惑星PART2のmichikoのレビュー・感想・評価

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
4.0
“この世界を浴びる”、”帰って来れない”
そう表現されていた感想がハッキリと理解できた。視聴者は父親の厚い庇護からこの砂の世界に放り出された主人公に悲観し、恋愛感情にときめき、超人さに憧れ、弱き者達の咆哮に興奮する。感情移入し、なりきり、この世界を体感する。映像、音、振動、まるで五感から染み込んで来るようなこの世界は、2時間40分体感してももっと味わっていたいと思えるほど美しく本当に気持ちがいい。

シナリオにどうこう言いたくなる気持ちも分かるが、もうそれは本作にとってはどうでもいいと私は判断づけた。恐らくこの判断は自宅のテレビで視聴していたら辿り着けなかっただろう。前作も、そしてアバターやスターウォーズシリーズであっても、そこまで熱中できなかった原因はそこにあったのでは?大画面の映像で、音で、そしてその振動で感じられるその世界の体験は映画館を出てもまだ私の心を離さず、いつまでもマフディーのままでいさせてくれる。これこそが映画娯楽のパワーであり、本来の楽しみ方である。
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