もやし畑

ダンガル きっと、つよくなるのもやし畑のレビュー・感想・評価

4.5
日本の節目、令和元年の初日に見た映画はインド映画でした(笑)

いや〜めちゃくちゃ熱い映画だった。スポ根最高!
本作は、インドに実在のレスリング選手姉妹とその父がモデルとなっている親子三人の奮闘記だ。巨人の星かよっていうくらいのコテコテのスポ根映画に仕上がっている。
自分の夢を可愛い娘に押し付ける父に、はじめこそクソ親父だなとか思って見ていたけれど、娘達の心境の変化とともに、次第に自分も作品にのめり込んでしまった。

何より役者たちの作り込みが凄い。特に格闘シーンは圧巻だ。これまでレスリングを経験してきた人たちだけを起用したのかと思った。彼らの作り込みが本作をよりリアルに感じさせ、ワンシーン、ワンシーンを釘付けにさせてくれる。中でもアーミルカーンのカメレオンっぷりは凄まじすきで震える。一体全体どうやったらお腹が出た中年オヤジからムキムキレスラーに一切加工なしで様変わりできるんだ?

インド映画定番の音楽シーンも見逃せない。珍しく踊りはしないのだが、「ダンガル♪ダンガル♪」というメロディーは強烈で頭に残ること間違いなしだ。

スポーツという点をとっても、女性の社会的立場という問題をとっても、日本人にも共感できることが多いと思う。インド映画の入り口にはぴったりなんじゃないだろうか。

余談だが、本編はヒンズー語ではなくハリヤーンウィー語で話されているそう。俳優達も言語に苦慮したそうで、インドの多言語社会っぷりを垣間見ることができる。
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