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ミッション:インポッシブル/フォールアウトのJPのレビュー・感想・評価

3.8
「私が嵐だ」の合言葉が示唆する通り、嵐を呼ぶ男・トムクルーズが無茶なミッションをゴリ押しでどうにかする、激ヤバスパイ映画。
初めて「ミッション:インポッシブル」シリーズを観たが、「TENET」も「ワイルド・スピード」も「コンフィデンスマンJP」も、そうか「ミッション:インポッシブル」の影響を受けて作られていたのか!と気付かされた。
(マクガフィンを奪い合ったり、名所をちょっと破壊しながら車やバイクで爆走したり、2重3重に騙し合いをしたり…)
名シーンとして有名な、真っ白な男子トイレでの乱闘シーンがめちゃくちゃ面白い。一番良かったかも。キューブリックでしか見たことないような真っ白で鏡だらけでミステリアスなトイレ。邪魔が入ったせいで気を失っていたアイツが目を覚まして、個室の扉をぶち破って…の辺りの展開とか、たまらん!ドキドキした。
終盤のヘリコプター大決戦、どうしても「トップガン マーヴェリック」を思い出して比較してしまう。ただ、ヘリコプターで頑張ってる一方、サイモン・ペッグが首吊りそうになってたり、ソロモン・レーンが暴れてたり、爆弾のカウントダウンがあったりと、“あっちもこっちも大忙し映画”なのが「トップガン」よりも良かった。

オープニングがやっぱりめちゃくちゃ良い。この映画の見せ場がダイジェストで高速で流れていくのだけれど、「え、え、この映画こんなヤバイことが起こるの?!」と半ば信じ難い状態で本編に突入していく高揚感が心地良い。
エンディングでも本シリーズの5拍子のテーマがかかるのだが、その助走としてコンガの刻みがどこからともなく聞こえてくるのが◎
このコンガ、「ミッション:インポッシブル」のテーマ曲をすごく象徴するユニークな楽器だと思う。どこか民族的な響きでもって、ポンポカポンポカと軽快に5拍子のリズムを刻む。普通、スパイ映画とかアクション大作とか、重厚なオーケストラサウンドで緊迫感と迫力を出すのではないかと思うのだが、本シリーズのテーマ曲はまず5拍子なのがトリッキーすぎる。落ち着きがない曲だ。重厚というよりは軽快な5拍子。そんな曲の先陣を切るのがこのコンガの響き。痺れる〜!
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