おかもと

雨のおかもとのレビュー・感想・評価

(1929年製作の映画)
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この時代の人が感じたであろう、映像を撮ることの喜びは、今の時代では理解しづらいだろうな、と思いながら見た。

生き物の定義を生物学に依らず、自由に考えて良いのだとしたら、例えば秩序ある形を作ろうとする力のようなものとエントロピー増大によってその力が徐々に失われていく過程の連関を生命現象とみなすことができて、
その意味では、この映像に映し出された雨による動きは全部生きているという感じがする。
あらゆるものを生き物として認識する視点みたいなものが詩の態度かなあと思ったりすると、これは映像詩だなと思う。