あおや

日本で一番悪い奴らのあおやのレビュー・感想・評価

日本で一番悪い奴ら(2016年製作の映画)
3.7
道警の刑事・諸星要一の繁栄から衰退まで。徐々に悪へと手を染めていく諸星の絵に書いたような栄枯盛衰を描く実話を基にした物語。

若いうちは多少なりとも無理をしてでもチャレンジすること、一にも二にもまず行動的なマインドが成長に繋がることは確かにある。しかしながら本作は同時に“調子に乗ってはいけない”というこの世の理をまざまざと見せつける。

組織の度を超えた目的至上主義に実務部隊のこれもまた度を越した遂行が合わさり、目的のために手段を選ばなくなると組織は崩壊の一途を辿る。いま巷を賑わせているビッグモーターもまさにそれだ。
リーダーは組織の真の目的は何なのか、そのための評価方法やマネジメントを怠ってはいならない。また、20代である若者一個人としてはチャレンジ精神・行動力に重きを置くことと同時に、調子に乗らず地に足をつけること、そのバランスこそが重要であるということが学べる教訓映画となった。

綾野剛の演技がいい。
あおや

あおや