Habby中野

ガキ帝国のHabby中野のネタバレレビュー・内容・結末

ガキ帝国(1981年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

環状線にキタもミナミも関係あるか!奇形紳助をはじめイカしてたりすっげえダサかったりキャラ立ちピンキリのチンピラたちが"キタ"や"ミナミ"や言うて、喧嘩、喧嘩。ヤーさんやなくてあくまでチンピラの戦い、いや闘い。脳ミソゼロが逆に感情MAX、しかし理不尽はほとんどなくちゃんとコブシ(たまにナイフ、銃、ブロックも)で闘う話はワーキャーと騒がしいけど、そのテンポはスピーディで小気味良し、さらにその中にまたうるさくない程度に人間の情レベルの話が顔を出すから、飽きないしおもしろい。
冒頭からの因縁ラスボスは元ツレ、どうなる?!をまさかのフォークリフトで一刺し、ほんまかいな!で身内も殺される。でもよく考えたらこれは全部「ヤられたらヤり返す」の話で、ボスがやられて子分がキレるのも当然。最後が敵を倒すと共に倒された側の気持ちも分かるという終わり方は素晴らしいね。蹴りが全然当たってなかったけど。
敵の成長ぶりと主人公らの小出し勝ちを両方映してモリモリとラストへ向かって行く気持ちの良い早さ、落とすもんも多かったけど実は後で拾ったり。ラストは闘って欲しかったけど、まあへんにクサくなるよかええか。元ツレが敵のボスに、ダンサーを夢見た女の子がポルノ女優に、チンピラ仲間が警察官に、道端で引っ掛けた清楚な子がヤクザの女に。なんとも色んな"行く末"があるもんだ。
主人公が将来を気にする高校生チンピラというところから、ダサファッション、可愛い女の子、とぎょーさん詰まった映画やった。ヘボい喧嘩もここまで来たらご愛嬌。観終わったあと、ちょっとガニ股なってもた。
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