煙草と甘いコーヒー

君の名は。の煙草と甘いコーヒーのネタバレレビュー・内容・結末

君の名は。(2016年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

新海誠ワールドへの苦手感が一掃された!

こじんまりした、良くも悪くも細部の人、という印象が、物語の展開のダイナミズムによって解き放たれたというか。

アニメーションのタイムラプス
ドアの開きしめの超ローアングル
RADWIMPS
入れ替わりの滑稽さと軽快さ

凄さと幾つもの要素が融合しまくってる。

会ってほしい、会わせてあげて! そんな思いを観客にたっぷりと蓄積させてラストシーンなのだが、こんな出会いを描くとは!

惜しむらくは、互いへの想いが強くなっていた部分がもう少し描かれてた方が良かったと思う。そこには飛躍を感じた。だから、後半の彼女を探さずにはいられなさや、会えないことへの喪失感の深さがそこまで来なかった。

頭の中を整理すると、、、

本当の二人は3年の時間差で繋がっていた状態の時。
そこへ、三年間の隕石の落下が訪れ、三葉が死に、生じていた時間差のバグが消失し、スマホの履歴や頭の記憶が消去されていく。
時空と時間のパラドックスの解消による現象。
瀧の知る本当の三葉は死に、知らなかった世界を生きる瀧。
その瀧が脳何に残る原始的な記憶により、三葉がもたらしたかすかな違和感を頼りに行動を起こす。
絵が上手だったことが山頂の神社へたどり着く手がかりに。
そして口噛み酒を飲みトリップ。
この世に存在する時空の裂け目に出会う。
そのことで、三葉は当時の瀧に会いに行くが、瀧が自分を知るのは三年後。
死ぬはずだった三葉たちが死ななくなったとこで、三葉たちが死んだ後を生きていた瀧の存在は消滅。
つまり、もう一人の三葉ともう一人の瀧が生きる世界が誕生し、その後、二人は何かを感じ出会う。
運命の出会い。それは前世に出会った二人が出会うこと。

こんな出会いを描くとは!