青いむーみん

君の名は。の青いむーみんのネタバレレビュー・内容・結末

君の名は。(2016年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

 怖いぐらい絶賛だらけの映画を観に行くのはちょっとバイアスがかかって嫌だった。でも楽しめました。感情移入したから。はっきり言ってこの映画設定が強引で種明かしもいい加減というブチ切れ要素があるんだけど、それは客観的に見た場合のみ発生する要素だ。だから感情移入できた人は特に気にしないし爆エモできて「泣きました、いい映画です」なんて言っちゃえる。出来なかった人はなんじゃこのテキトーな作りは・・・と不機嫌になること間違い無し。要はこれは二人の話なんです。爆エモ状態で父親に二度目の訪問に行って「避難させろ」と要求してもそりゃ父親としては「この間より病気が進行してるな」と思うだけだし、当然確執は解決しない。でも二人の間ではやれることをやってて時空を超えて気持ちが通じあっているから問題ない。なぜ瀧が選ばれたのか、三葉が東京のイケメンに転生したいって言ってた願望がそのまま叶ったってこと?なぜ三年のズレなの?偶然?不動産屋の息子は月刊ムーとかガチで信じてそうでヤバイ奴なんだけど大丈夫か?他人のスマホのキーロック即座に解除してるけどおかしくない?年頃の男女が入れ替わったのにあの程度の描写なの?とか、そんなもん時空超えた二人の想いの前ではどうでもいい!となるかどうかでこの映画を楽しめるかどうかが真っ二つだ。楽しみたいなら他の人の気持ちとか一切気にするな。でも絶対条件としてRADが普通より好き側の人間でないと厳しい。4曲もMV臭プンプンで流れてくるからそれを流せないと厳しいぞ。個人的には曲だけに集中が傾いてしまって、RADもつまらんバンドになったなぁと思ってる間に終わったから気にならなかった。
 新海誠のSF青春セカイ系ストーリーは雰囲気重視でディテールあまあまというのは知ってるうえで嫌いじゃないから問題なかった。今までと違うなと思ったのはラスト。秒速と同じようにエー・・・となるかと思ったらしっかりハッピーエンドになっててこれが川村元気の力かと思った。
 会ったことない人(美男美女限定)と繋がっている。お互いを好きになっていく。会いに行く。でも会えない。高ぶる感情。解ける謎。伝統豊かな美しい田舎町を救うことに繋がる。はい爆エモドン!!でも過去を変えることになるから時空が歪む。忘れる。でも身体のどこかが覚えている。すれ違った時にそれと分かる。「君の名は」はい爆エモドンドン!!!いやぁエモいですねぇ。淀川長治も生きてたらそう言ったでしょう。