『IMAXで観なくてもダンケルクはダンケルク』
コニー・ウィリスの書いた「ブラックアウト」というSFにこのダンケルクの撤退戦について少し書かれていて、まあ少しはダンケルクについては知識があった訳なんです。
映画を観たらそこで仕込んだ情報がそのままクライマックスになっていて「あっう~んそうかそりゃそうだよな」となってしまいました。逆にダンケルクの話の肝はそこ以外には無いとさえ言える。
製作者はこれをタイムリミットサスペンスだと言ってるそうですが、それならばゼロ時間に向けてサスペンスを盛り上げるのは失敗してるんじゃないかと。
そもそも一体何をもってゼロ時間だと設定しているのかがあいまいだと思います。
3つの時系列の話をまさか頭からよーいドンで始めるとは思いもよらず、そこも乗りきれませんでした。
クライマックスの交差はなるほどとは思うものの、テンションの持続という点で大きくマイナスだと思うし。
戦闘機のドッグファイトと主人公の逃走が同じ事の繰り返しでちっともクライマックス感がしない。
音楽も最初の担架を担ぐところはザワザワっと来ましたけど、うん音楽は違うわ、これ。
106分しかないとは思えない、非常に長く感じた一作。
トム・ハーディーとケネス・ブラナーのラストにはグッと来ましたけどね。
再チャレンジします。
劇場(2D字幕版)にて。17.09.15
2017#126