『(頭にさえ)当たらなければどうということはない』
前作で「これは一大発明だ」と指摘した防弾スーツ。
本作はもうこれ無しではストーリー自体成り立たないレベルにまで来ていて、少しあっけにとられました。
もう正直FPSやTPSのゲーム画面のようでしたね(あれって少々弾丸があたっても体力ゲージがゼロにならない限りすぐ死ぬ事はなく、ちょっと休んで回復出来るんですよ)。
そう本作はそういったシューティングゲームの理想的な実写作品のような気がしてきました。
あれも各々のステージを愉しむためのアクションがあって、ストーリーが展開するときはちょっと我慢してムービーを見る、みたいな。
222階段とか、本当にゲーム的だと思うんですけどね。何度も何度もやり直す感じが。
正直決闘のこととか、前作の時点で思い出してやれよ、とか普通に思いましたけど。
そういう後出し的な要素がまあノイズにならん事もないかなと。
「マッドマックス 怒りのデスロード」を観たとき、こんなずっとクライマックスみたいな作品ってあるんだ!というショックみたいなものがあったんだけど、本作はある意味あれを超えたんじゃないかな。
とにかく中盤のコンチネンタルホテル大阪で盛り上げ過ぎて、この後どうすんの?と思ったら、ベルリンでちゃんともう一回ホップしてパリで軽く超えて来て、クライマックスは違うベクトルの緊張感があって。
ここ最近3時間近い映画に辟易としていた自分が素直に楽しめて、自分が一番びっくりしております。
こういう結末を迎えるとはまったく予想だにしてなかったので、少し動揺しとりますが、今はとりあえず大満足なのでした。
劇場(字幕版)にて。23.09.29
2023#008