ヨーロッパ見学旅行に参加したアメリカの高校生たちが、ハンバーガー工場の従業員により凄惨な殺戮行為を受けてしまう。食材にされる若者たちの逃走劇を描いている、スウェーデン産のホラー・コメディ。
アメリカ人の人肉を使っているので、「アメリカン・バーガー」。工場長の狂人ぶりがモンティ・パイソンのジョン・クリーズのようであり、「アメリカ人以外の肉は絶対に使用しない!」という信条に大笑いさせられる。
終始のほほんとしているため、危機感や緊張感は皆無。大部分が森の中を舞台にした逃走劇であり、終局に入ると工場内部が登場する。血しぶきがピューピューと飛び出す、チープなスプラッター描写が素晴らしい。
逃走シーンでは、オタクとチアリーダーが一緒に行動するのだが、別世界を生きている人間同士のため、意思疎通することができない。「オタクは全員同じに見えるのよ!」という台詞に対して、画面に向かって「ごめんなさい」と誤ってしまう自分がいる。