ロバート・エガース監督作品。
森の奥で深い敬意を持ってキリスト教に則った生活を送る家族が末っ子の赤ん坊の突然の失踪をきっかけに魔女への恐怖から徐々に疑心暗鬼に陥り狂気に満ちていくというストーリー。
人里離れた場所で家族が狂っていくという「シャイニング」と似た性質を持つ映画である。
公開当時劇場で鑑賞したが、緊張感の作り方が非常に秀逸で劇場で座っているだけなのに早くここから立ち去りたいという居心地の悪さを感じたことを鮮明に覚えている。
非常にスローペースでジワジワと気味の悪さを描いていて、ホラー映画にありがちなジャンプスケアもほとんどなく映画全体にある緊張感が最後まで解かれることがなく見終わった後も胸の奥にモヤモヤが残る感覚になる。
役者陣の演技、音響、デザイン全てが一級品でありホラー映画好きには是非ともおすすめしたい作品。