takanoひねもすのたり

スノーマン 雪闇の殺人鬼のtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

スノーマン 雪闇の殺人鬼(2017年製作の映画)
2.9
オスロで連続女性失踪事件が発生。事件を担当することになったハリー刑事は新しく相棒になったカトリーネと共に捜査を始めるが…。

原作既読。上下巻を2時間に纏めようというのだから、省略や変更があっても仕方ないというハードル下げての鑑賞だったのですが、なんだこれ案件でした。

予算の足りなさが伺えるし、撮影日数が足りなくなったなどの事情があったそうですが、これだけ良いキャストを揃えておきながらの、この出来は…一体何がどうしてこうなったのか。

えっとまず編集でしょうか。
カトリーネに絡む過去が語られるのですが、一番最初に"9年前"と出るだけで、後は登場人物で、このシーンは過去のフラッシュバックなのね、と観る側に判断させるスタイルで不親切仕様。現在と地続きで語られるのため混乱することしきりです。

それから脚本、演出。
本筋に関係ない部分を思わせぶりに描き過ぎ。
オスロ招致に絡むキーマン、少女売春等が背後にあるのかと思いきや、物語にほとんど絡まず。
雪だるまもミステリアスに登場しますが、その意味は語られず。
マイケル・ファスベンダーが全然冴えない。
それに犯人との対決に緊迫感が全然無い。

絵面的には面白いシーンもあったのに(グロ方面)何だかなあ…という仕上がり。
せっかくの雪なんだから血飛沫で染め上げようよ!解体用の器具だって独特なのに。

マイケル・ファスベンダーが本当におっさんでした。おっさんだったという印象しか残らない。こんなに華が無いのも珍しかったです。