Kaito

シング・ストリート 未来へのうたのKaitoのレビュー・感想・評価

3.8
テレビで放送されていたものを録画し、本日鑑賞。1985年、アイルランドでは不況であり高校生コナーの家庭もその例外ではなかった。父は職を失い、母は週3回のパートで暮らす日々である。コナーも学費の面から転校することに。そこで出会った女性にコナーは一目惚れし、彼女に自身が組んでいるバンドのミュージックビデオへの出演をオファーする。(彼がバンドを組んでいるというのは嘘である)嘘を嘘のままにしておくわけにはいかず、彼は学内で募集をかけバンドを結成する。そして実際に彼女と共にミュージックビデオを撮影したりするうちに仲良くなっていく。しかし彼女にはある秘密があり…という話。よくある恋愛ものではあるが、登場人物たちの背景となる情報が意外と入り組んでいる。コナーは兄とも衝突するが、自分が作った歌を兄に聴いてもらって指南を仰いだりもする。青春時代特有の心情の描写を上手く映像に落とし込めていると感じた。しかしながらよりリアルを追求するならもっと色んな人物を絡ませたりするともっと良くなるし、青春を輝かせられると感じた。こんなことを言うのはありきたりだが、中学生や高校生は見ていて損はないし大人が見るのとは違った目線で、違った感情が湧いてくるだろう。しかし大人が見たら見たで中高生とは違った見方が出来るだろう。眩しいほどの青春群像劇。見ていると自分が高校生に戻ったような気分になれた。
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