タコさんウィンナー

シング・ストリート 未来へのうたのタコさんウィンナーのレビュー・感想・評価

5.0
ちょっとでもバンドやってたことがある人、頼むから見てくれ!これは全ての兄弟たちに贈る映画なんだーーー!と叫びたくなる、そんな映画でした。
もちろんバンドなんてやったことないって人も見ましょう!
中流階級からドロップアウトした少年が家族も学校も恋もみんなうまくいかねえ状況と音楽で戦う!大枠はそんな内容です!
今回はテンション高めにレビューさせていただきます!

バンドメンバーを集めてバンドを固めていく難しさと楽しさ! 少ない資金に少ない機材、会議は友達の家でやります(笑)
すぐ聴いた音楽に触発されて曲を書き、見よう見まねでPV撮影!かわいい!(語彙力が落ちてきています)
メンバーたちが曲を重ねるごとに楽器がうまくなっていくのもリアルな印象でした。オリジナル曲もとてもいいです。
そして主人公の歌詞は、曲とともにストーリー内での主人公の言葉そのものになっていきます。
離婚寸前の親や意地悪な先生、いじめっ子などに抑圧された環境の中で、まさに主人公の居場所は曲の中だけなのです!
個人的に最も好きなのは主人公が演奏をしながら、自分の理想の状況をPV風に妄想するところです。私もバンドやってましたが、これ、リアルによくやります。
主人公は「自分の曲の中では自分の世界はこういう風に輝いてすべてがうまくいくんだ!」と思って曲をかき、演奏しているのです。
この「オレの曲が世界を変えるんだよ!」という感情の見せ方を視覚的にやってしまったのが「20世紀少年」だと思うんですが、個人的にはシングストーリートのほうがしっくりきました。

様々な事件に翻弄され、窮地に立たされる主人公を兄が慰めます。(この兄貴がまたとてもいいキャラで、報われてほしいランキングNo.1でした。ジョン監督は撮影前に実の兄を亡くしているらしく、この映画には兄に対する思いもこめられているそうです。)
そして最初は好きな女の子のためにバンドをはじめた主人公が、音楽を武器に己の周りの全ての状況を救うヒーローとして成長していきます……!その姿はぜひ、ご自分でご覧になってみてください…!

大変ウザいテンションで長々とごめんなさい。
ぜひなるべくいい音響で…!(しつこい!)