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シング・ストリート 未来へのうたのcoroのレビュー・感想・評価

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主人公を含めてここに登場する人物それぞれが、家庭環境に何かしらの問題を抱えている。それでも未来派の彼らは後ろを振り返らず、まるでダニエルとメロディのように前へと進んで行く。
台詞がいちいちお洒落で、詩的というか(こんな言葉はないと思うけれど)詞的。

校長から問い詰められた主人公がモーツァルトを話の引き合いに出す際、君がモーツァルトなら私はサリエリだという自分の凡庸さを認めるアマデウスありきの台詞も含めて、全編を通して'80sへのオマージュに満ちている。
レトロな時代を生きるレトロじゃない主人公たちが、何か古くて価値のあるもののように見えてくる。
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