Yukiko

ダゲレオタイプの女のYukikoのレビュー・感想・評価

ダゲレオタイプの女(2016年製作の映画)
3.9
2017年9月23日 ツタヤレンタル
『ダゲレオタイプの女』
2016年制作 フランス・ベルギー・日本合作映画
監督、黒沢清。

じぃーーーーーっと突っ立ったまま何時間も‼

ダゲレオタイプという写真撮影の撮り方で、昔の
技術を再現している写真家ステファン(オリヴィエ・グルメ)
は、かつては亡き妻、今は娘(コンスタンス・ルソー)
をモデルに使っている。
その写真家の助手として、ジャン(タハール・ラヒム)
が採用される。

その写真技術の撮影は、長時間の拘束を必要とし、
頭や肩、背中や腕を拘束具で固定して撮影をする。
拘束のために、ステファンは妻にも娘のマリーにも
筋弛緩剤を使っていた。

マリーはモデルよりも自分の人生、トゥールーズ
の植物園で働くのが夢だ。
ある日の夜、屋敷に亡き妻の亡霊が出現し、それを
追うステファン、何事かとその後を追う娘は階段
から足を踏み外し、転げ落ちて頭を打つ‼

ステファンは亡き妻の亡霊に怯え、マリーが
死んだ事、屋敷を手放せと押し掛ける業者に悩み、
更にジャンの「娘マリーは生きている」の言葉に
反応して自殺する。

しかし、ジャンとマリーは仲良く、車で旅をする…………


昔の写真撮影の技法ダゲレオタイプを初めて知り、
その拘束具を使っての長時間撮影に驚く👀‼
娘マリーは撮影終了と同時に倒れた。多分貧血。
その娘を屋敷から解放するためとは言え、助手の
身でありながら、不動産売買の話を進めるジャンは
変だ‼
屋敷の内装は立派だ。落ち着いた感じのいい家だ。
しかし、とても広そう。
その広い屋敷に、妻と娘の幽霊が行ったり来たり
する様子って…………ステファンといい、ジャンも
心を病むのは当然かも⁉

役者さんたちは皆さま成りきりで見事‼です。
幽霊が出る話ですが怖いこともなく、👻
その幽霊を巡ってステファンの行き詰まった気持ち、
ジャンの恋する気持ち、悟った気持ちの変遷が
細かく表現されて、先行きが憶測出来ない分、
熱心に見入りました。
Yukiko

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