たつなみ

グリーンルームのたつなみのレビュー・感想・評価

グリーンルーム(2015年製作の映画)
4.0
アントン・イェルチン氏の遺作。
川越スカラ座にて鑑賞。
正に私の”ツボ”な作品。超楽しかった!

圧倒的なバイオレンスと血みどろの展開。
パンクバンドでツッパってるにーちゃん達が本物の”理不尽な暴力”に踏みにじられる。
ストーリーは本当にシンプルで、登場人物たちのシチュエーションも分かりやすい。
主人公たちのバンド『エイント・ライツ』がネオナチどもの前で『ナチ・パンクス・フ◯ック・オフ!』とか歌ってイキがってる感じとか最高。
本当はサイモン&ガーファンクルとかが好きなのに(笑)

マジでヤバい連中に監禁されている状況で一体どうやって脱出するのか?
ドア越しの交渉とか、暗闇の中での攻防とか、本当にスリリングで常に緊張感が漂っていた。

ボロボロにされ、仲間を失っていってもなけなしの知恵と勇気を振り絞ってネオナチどもに立ち向かう主人公たちに思わず感情移入する。
ちゃんとカタルシスを感じられるストーリー展開なので、観終わった後に爽快感を感じた。

一皮むけばこの世界には本当に理不尽で恐ろしい暴力が存在している。
”プロフェッサーX” パトリック・スチュワートが演じるネオナチの首領が超恐ろしくて実在感がある。
手段を選ばないクソッタレぶりも最高だった。

この作品、アントン・イェルチン氏が自ら出演を志願したんだとか。
彼のヘタレな感じの演技は本当に素晴らしかった。
本当に残念です。
心からご冥福をお祈りいたします…。