前半部はパンデミック拡大の恐ろしさを伝えるホラーストーリーとして秀逸で、なかなかの訴求力。実際Covid-19になってみると、感染を拡げるのは軽率な人間の行為によるだとか、抗原さえ特定できれば感染は収められるだとか、国家は秘密を隠匿し民衆の生命を軽視するだとかといったステロタイプなナラティブを広めるのに一役買った点で功罪あるようには思うが。
後半部はツッコミどころ満載の荒唐無稽なエンタメに流れてしまうが、こっちの方がこの映画の本質だろう。
今観ると結構な豪華キャストで、モーガン・フリーマン、ケヴィン・スペイシー、ドナルド・サザーランドあたりは、いつもとはちょっと違う一捻りあるキャラクタ設定で、意外に楽しめる。
