ノンフィクション作品を元に、物語を組み上げる。
脚本の向井さん、山下監督作品の中でも個人的に大好きな"マイバッグページ"でも生かされてたその手腕が爆発した作品だと感じました。
村山さん側にたった羽生さんと勝負と、彼の人生をとても真面目に淡々とすすみながら、何故だか時折泣きそうになります。
先に逝ってしまった彼ですが、一度はライバルを死ぬほど悔しがらせることはできた。その瞬間をリプライズさせられるとたまらなくなります。
彼らが駒を打つ音は生きる証明の心臓音であり、一歩踏み出す足音。誰かが去っても奥せず迷いを振り切って高らかに響かせる。