めんたいこ

少女椿のめんたいこのレビュー・感想・評価

少女椿(2016年製作の映画)
2.0
肥大化し続ける睾丸描写よ(意味深)

うーむ。微妙。丸尾末広の原作ははるか昔に拝読して、細かいところは覚えていないのだけれど、本映画版はあの耽美な世界を表現できているとは到底言い難い。

オトナの都合で何も知らない少女が下卑た世界に叩き落されるというこの物語の要素には当然露骨なセクシャリティも含まれているのだけれど、それが全てでは決してなかったはずだ。

本作では原作の持つ様々な不条理(まさに整理されていないカオスとしいての不条理)を矮小化し、映像化頑張りましたけどこの程度でいかがでしょう?というある種自らを卑下した表現が目立つような気がした。

バジェットとしてVFXで真正面から表現できないのであれば様々なアレンジが考えられたであろうに。そういった作り手側の露悪的な姿勢が功を奏する場面もあろうが、本作のように元々が荒唐無稽なビジュアルを伴った作品の映画化では薄ら寒いものとして映る。やるならちゃんとやろう。

HOUSEやグレイトフルデッド、狂わせたいのや発狂する唇は好ましく感じるのに少女椿は中々どうして許せない。我ながら不思議だ。

というわけで、先程ご紹介したHOUSEやグレイトフルデッド、狂わせたいのや発狂する唇がオススメです!