KnightsofOdessa

At Sea(原題)のKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

At Sea(原題)(2007年製作の映画)
4.5
完全無音で描かれる貨物船の製造と処女航海、消耗、そして死。船を造る者、船で働く者、船を壊す者という資本主義経済の片鱗を垣間見る至高の1時間。あまりにも画面がキマりすぎていて涙が出てくる。特に最初の20分は色彩感覚もショットの強度も優れている。

波ばかり映すのはヘレナ・ヴィットマン『Drift』を思い出してしまうが、こちらが原典だったか。ジェームズ・ベニングと並んでケリー・ライヒャルトはハットンの諸作も下敷きにしていると思う。『Three Landscapes』も観たけど、こっちの方が好き。
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