ゆず

ジオストームのゆずのレビュー・感想・評価

ジオストーム(2017年製作の映画)
3.6
主人公の弟の彼女がめちゃかっこよくて痺れる。

宇宙ステーションから天候をコントロールし、地球上から自然災害をなくすことに成功した少し未来の世界。
しかし、安定した気候によって世界がどのように平和になったかを語るまもなく、気象宇宙ステーションが暴走。異常気象なんて生易しいものではなく、超常現象と呼べるような災害が次々起こる。「こんな現象ありえない!」と櫻井翔が叫びそうな映画だった。ジオストームだけに嵐、なんてな。

ディザスター・ムービーだが、兄弟の確執を描いた作品でもあった。(あと父と娘か)
気象制御システムの開発者でありながら一線を退き自堕落な生活を送っていた兄と、兄がいなくなったプロジェクトを引き継いで政府中枢で働いてきた弟。立場の違いから対立し疎遠になっていた兄弟という内輪の話が、地球規模の危機に密接に絡んでくる。はっきり言って危ういけどそれでいいのか。まあジェラルド・バトラーが気象制御システムを作ったとか言ってる時点でアレなんだが。カオス理論だぞアンタ…。

その兄と弟の二つの状況から物語が二面展開するわけなんだが、地上パートでは弟の彼女が大活躍する。現役のシークレット・サービスという肩書きの彼女なんだが、強くて美しい、守ってほしくなる女性だった。
演じるのは、アビー・コーニッシュ。「エンジェルウォーズ」のメンバーだった女優だ。ちょっとブリー・ラーソンに似てると思うのは私だけだろうか。
一方、宇宙パートでは「ヒトラー 最期の12日間」のアレクサンドラ・マリア・ララが華を添える。
この人20年のキャリアがある人なのだが、なんだかずっと新人女優のような堅い表情で主人公の隣にいて、犯人探しを余計に混乱させてくれた。

科学で自然を制御できても、人の心までは支配できない。そんなメッセージが語られるのかと思いきや、「メキシコに感謝を」だった。(たしかにこの時期メキシコに感謝するのがポリコレ的に正しかったのだろう。アカデミー賞には呼ばれなかったみたいだが)
失敗しても懲りずに歩み続ける。それこそが隠されたメッセージなのかもしれない。なぜならそうやって科学は発展してきたのだから。歩みを止めない限り、いつか目指す場所へたどり着けるのだから。



2/1 ジオストーム 字幕 @TOHOシネマズ仙台
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