ベン・アフレック主演のクライムアクション。
彼が演じる会計士は裏社会に通じていて、ヤバい顧客専門。
この映画、最初にイメージしていたものと全然違う。
凄腕の主人公が裏社会のワル相手にドンパチする単純なものだと思っていた。確かにその要素はあるし、半分は間違ってない。
最大の特色はそんなヤバめの主人公に自閉症スペクトラムという特性を与えている事だろう。
劇中の描写から、最近よく耳にするアスペルガーなんだろうね。
空気が読めないなど対人関係が苦手だが、こういう人たちの集中力は常人離れしていて、得意分野では天才的な能力を発揮することも多い。
主人公クリスチャン・ウルフは数学には天才的だ。
子供時代にパズルが完成できずにパニくるんだが、これが後の彼の仕事への拘りに繋がっている。
しかし、この人のオヤジは世間に出てもナメられんようにとスパルタ教育をする。このオッサン、軍人だけど度を越した厳しさで兄弟を鍛える。
どれだけスパルタかって？
成長した彼はジョン・ウィックばりの超人的殺し屋になりましたとさ。
めでたしめでたし・・・なのか？
その能力は数学に強いってだけでなく、１．５ｋｍ先の標的も楽にブチ抜くし（あんたアメリカンスナイパーか）、格闘戦でも無敵の強さを見せつける。
あの軍人オヤジ、一体どんな特訓したらここまで強くなんねん！
途中まで観て疑問に思った、あの弟クンのほうはどこいったん？と。
あと、連絡だけ取り合ってる助手の正体。
ここら辺の真相が分かったとき、そうきたか！と思った。
対する敵はウォーキングデッドやデアデビルで観たようなアンちゃん。
これが主人公に負けず劣らずの超人的なプロだ。
部下を会計士に殺られたと聞き「電卓で頭でも殴られたか？」ってのは笑った。
主人公クリスチャン・ウルフの正体を追ったり、悪徳企業から狙われたり反撃したりとストーリーはテンポ良く進んでいく。
しかーし、これってスゴく変な映画だって事が段々分かってくる。特にクライマックスが何でやねん？と突っ込みたくなる展開に！
思わぬ事実が判明した後。始末をつける下りなんぞ、ほとんどブラックジョークに思えて来たよ。
主人公に自閉症特性を与えているのは人物にリアルさを出したかった、ってことらしい。そこが上手くいってるかどうかはセンシティブな問題やし、僕には一概に判断できない。
変な映画ながらも面白かった事は確か。でも、これ意味不明なんですけど？ってなる人も少なくないかも。内容が分からないとかじゃなく、そんな展開にする意図が分からんっちゅうか。
