アイアンマンのバーカ!
見る前は子供向けだと思って期待してなかったけど、これは正当なバッドマン映画だ!
ちゃんと過去のバッドマン・シリーズを踏まえて作られているし、どの作品より孤独で偏屈なバッドマン(ブルース・ウェイン)の苦悩や淋しさを描いていて、何より非常にわかりやすい。
ヒーロー(バットマン)とヴィラン(ジョーカー)の表裏一体の関係とかは意外と実写作品の方では触れられていなかったりするので、このあたりを作品のテーマに持ってくるあたりは感心した。
もちろん、パロディとしても最高に面白く、自虐的過ぎるメタ要素も満載。
ゴッサムを守るヒーローとして、みんなに賞賛され意気揚々としていたのも束の間、バットケイヴでのあの寂しさといったら…。
ロブスターを1人でチンして食べる姿なんて悲し過ぎる…。
同じ孤独なヒーローと思っていたスーパーマンが実はリア充&パリピなのもウケた。
ワンダーウーマンらジャスティス・リーグの面々を集めパーティーを催している中、ひとりお声がかからないバットマン…。これまた悲しい…。
本当は誰よりも人恋しいバットマン。
しかし、家族を持つことよりも失うことを恐れるあまり、格好つけて強がってしまう。養子に迎えたロビンにも冷たく当たってしまいます。
ううっ、なんて切ないんだ…。
終始ハイテンポ&ハイテンションな映画だけど、作品の本質的なテーマを考えると、実は子供より大人の方が楽しめちゃうんじゃないでしょうか。
今作の成功を受け、監督のクリス・マッケイはロビンを主人公にした実写映画「ナイトウィング」の監督に抜擢されたとか。これは納得。
この監督で「レゴ:ジャスティス・リーグ」なんてやってくれたら最高なんだけどなぁ。