このレビューはネタバレを含みます
園監督、最高の赤くむきだした魚屋
2011年3月29日 18時52分レビュー
R-18指定。ベネチア映画祭正式出品、日活スシタイフーンレーベル。
脚本高橋ヨシキ、脚本監督園子温。
四時間越えのラブとピュアと盗撮とを撮りあげ裏邦画界各所ナンバーワンをかっさらった「愛のむきだし」。出会いは、「愛むき」からでした。
それから園監督は、初期を追っかけ原点的伝説自主作品「自転車吐息」
オムニバスドキュメントごった煮映画「うつせみ」
ノーパン(画像が固定の意味)ハードボイルドアパート探し映画「部屋The Room」
園監督が時間と向き合った女優映画「桂子ですけど」初期中心に鑑賞。
最新作は、先入観無しで見たかったのでなるたけ記事無視。
それでも北米上映決定の文字。ブルーレイ上映ですが、一番乗りで鑑賞してきました。
いやー疲れた、、、、。
鑑賞後の余韻が今村昌平の「復讐するは、我にあり」のようです。
はたまたイメージ的にペキンバーの「わらの犬」、ジョンマクノートン監督「ヘンリー」の感じ。
園監督の正統派ホラーの誕生をここに祝福しましよう!(パチパチパチ、、拍手)
まず、注意。女性の方は相当な覚悟でレコメンします!
例えば「悪魔のいけにえ」や「死霊のはらわた」大好きという方にオススメ!(どんなレコメンだよっ!
ようは、R-18に相応しいハードゴアあります、注意喚起。
内容は、新鮮刺激鮮度を保つ為、解説なし。
「愛のむきだし」を期待される方は、とんでもないメガトンパンチが飛んできます。別作品なんで笑えません、とっても重たいスリラーで、ホラーです。
劇中ちょっと中盤だれるかな?とか、少しラスト照明暗いかな?とかの雑念も、うかびます。
が、それを凌駕する鑑賞後の重たい感じは、やっぱり素晴らしかったと思いたい。
園作品が持っているイメージは、根底として一緒の物が流れている気がしました。
白と赤、ラブ、狂喜と狂気、虚弱、暴力とセックス、欲望、金、痛み、溺愛、マリア、ピュア、キリスト、血等々園むきだしイメージ満載。
私は、園監督の作った愛と暴力の最終極致作品だと思います。
冷たい熱帯屋の奥、赤い魚屋の激情があなたをまちうけます!
吹越さんの真面目な弱さ
でんでんのガハハな悪
そして素晴らしい悪女ぶりセクシャルな黒沢あすか、必見
ズンドコベース音の音楽も、とっても良かったです。
「ヒーローショー」の鬼丸役だった人もでてます。
そしてそしてポツンと存在しているセクシーこれまた必見の神楽坂恵!
全員素晴らしい!その園的赤い人間関係、テンポもじっくりせまってきますよ。
新しい園猟奇ホラー、赤い魚屋の奥!
時になまめかしく
時にたっぷりとしたエロス
時に嫌悪感まるだし
時に欲と我を忘れ
時にピュアに狂いまくり、たたきつけ、にぎりしめる
その先には何が、待っているのでしょう?
園、時に(その、ときに)戦慄が重たくあなたをさえぎるでしょう
さて
園監督、最高の赤くむきだした魚屋!!!
是非覚悟してご覧ください!
2011今んとこ邦画ナンバーワンです!って一本しかみてないじゃん。
追伸)
劇中の家が「自転車吐息」の公園シーンの照明にそっくり
監督も原点に返ったとか
追記)
三池崇史監督も本作絶賛。「息もできない」ヤンイクチェ監督も作品見てないのになぜか、園監督と飲み友達に、、。
あと
でんでんさん(プレスリー風漫談)、
吹越さん(エッチなロボコップ形態模写)
共に
元コメディアン(ピン芸人)というところが、ミソ。
なんか、見終えた後、ホラー腹いっぱいで
「もういいかな、、。」
と思ったんですが、また、不思議と見直したいなぁという感じです。