友ニ

バリー・リンドンの友ニのネタバレレビュー・内容・結末

バリー・リンドン(1975年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

 やっぱり彼にも負い目があったんでしょうね…。
 
 S.キューブリック監督作品というと、凡人には理解しがたい奇天烈な映画のイメージが強いですが、これは感情移入もしやすく、受け入れやすい作品です。

 したたかに世渡り上手な男に見えて、いざとなると弱さが出てくる、非常に人間臭いドラマでした。

 結婚して以降は、もうちょっとやりようがあったと思いますが、まぁ、詐欺師のような生き方をしてきたのですから、性根は変えられないということなのでしょう。
 
 決闘という極限の中で、義理の息子にチャンスを与える選択をしたのは、負い目からの、人生の潮時としての覚悟をしたからなのでしょうか?

 しかし、そこで死にきれずに、ある種惨めな去り方で終わってしまったのが、この男の持っている中途半端な、人生への積極性を象徴している気がします。
 頭は良さそうなので、この先も上手いことやって生きていくのでしょうね。

 いろいろと生きていく上で教訓になる作品でした。

 
友ニ

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