原作は小沢健二の推薦で知って20年ほど前に読了していて、映像化を知ってからずっと楽しみにしていましたが、ナンダコリャ、とんでもない怪作かつ迷作でした。
ある日、自分が宇宙人だと自覚する人々を描く、三島由紀夫作電波系小説を、昭和40年代-50年代円谷プロを彷彿とする映像と音楽で、311以降の現実認識を加えて、吉田大八監督が現代の作品としてまとめています。
俳優陣誰もがいるべき場所にいる感じがして良かったですが、橋本愛の超人的な美しさは、普通であれば近寄りがたさや扱いにくさみたいなマイナスに働きそうなのに、そこに彼女の痛みを込めて、無理なく笑いにしてしまうのが、特に良いなと思いました。