幕のリア

ダーティー・コップの幕のリアのレビュー・感想・評価

ダーティー・コップ(2016年製作の映画)
3.8
平凡な二人がちょいとした気づきから、一歩一歩足を踏み外していく様が、さしてドラマティックに描かれるわけでもなく、日常の中で徐々に進行していく序盤。

我々の業務の中でも、やろうと思えばやれる悪事は沢山転がってるし、それが少しずつエスカレートしていけば、立派な横領や背任行為になり得る。バレない悪事はないにせよ。

一回転び始めたニコラスケイジの一攫千金への熱意と相棒イライジャの生真面目さがハーモニーを奏で、ドリルで栄光へのトンネルを穿つ。
その先の光景は、余りに二人には不釣り合いな眩い現実味の無い世界。

荒唐無稽なストーリーかと思わせて、地味でリアルな描写がユーモアをも感じさせる。
原題、THE TRUST。
泥舟に載る2人の関係が浮かんではしずみ、やがて…
2人は証拠品保管室で永遠に眠ることになりましたとさ。

ニコラスケイジ師匠の圧倒的な存在感に感服。
総じて低評価で涙目。
幕のリア

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