Kubo

透明人間のKuboのレビュー・感想・評価

透明人間(2019年製作の映画)
4.9
"  "を作り上げるのに"透明"っていう
言葉がいる--
この映画はタイトルがなくても
目に映ったもの全てが語ってくれた。


予告を拝見した時から観に行こうと決めていたが
これ程とは。

透明を前提に
目の前の "最悪" が身に降りかかり
忽然と " 幸福 " が消え去っていく。

葛藤も苦悩も辛酸も凄惨も
全ては闇の中へと葬られ、綺麗からは程遠く離れた場所で波の渦へ流されていった...


監督から俳優陣、美術、製作陣の方々には頭が上がらない。
特に好きだったのは音楽でした。
異音と異音の協奏が一つのサントラに
そのサントラに、環境音が顔を覗かせて
邪魔をせず、一つの曲に仕上げているかのよう。

不穏という緊張の糸が途切れない
素晴らしい映画でした。
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2022年7月16日 鑑賞2回目
Kubo

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