ローマを舞台に、カジノ法案成立に絡む利権をめぐる政治家とマフィアの抗争を描いた作品。
イタリア・フランス合作のノワール・アクション。
監督は『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』のステファノ・ソッリマ。
実際にイタリアのベルルスコーニ首相が退陣表明した2011年11月12日をアポカリプスとし、それまでの1週間で起きる権力と金と欲望が渦巻く抗争を描く。
期待したよりもバイオレンス度は控えめ。
もっと血で血を洗う抗争が描かれるのかと思ったら、主要人物が数人殺されるだけで、過激な描写はそれほどなかったのは拍子抜け。
そのくせ悪徳政治家のキメセクシーンは、無駄にリアルで長く胸糞悪い気分になる。
それなりに人は死ぬが、全体的に群像ドラマ的な印象を受ける。
唯一、ショッピングセンターの銃撃戦だけが、動きのある派手なシーン。
雨のシーンが多く、映像は美しいカットが多め。
特にある人物が橋から飛び降りた時の街の光が川面に映るシーンは、残酷だが幻想的で美しいカットであった。
気になったのは音楽。
やたらと騒がしく作品とマッチしていなかったのは残念。
バイオレンス・アクションを期待して観るとガッカリするが、政治家・マフィアの欲望を描いた群像劇としては見応えのある作品。
おまけ
議員のマルグラーディが、芸人のインポッシブルの蛭川似で観ていて気になる〜😅