さくらもち

彼らが本気で編むときは、のさくらもちのネタバレレビュー・内容・結末

彼らが本気で編むときは、(2017年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

リンコの編み物に纏わる話(煩悩や辛みを編み物で消化するって話)や108の煩悩を消化する儀式のお話とかトモ家族に受け継がれる子守り歌とかいい話が点々とあり、みんなで編み物をするシーンとか煩悩の火葬シーンとかはとても素敵でした。

けれど、リンコが胸にこだわる理由(母親へのカミングアウト第一声とか)リンコの母親が胸にこだわるが本当に理解出来なくて、モヤモヤしました。
ラストシーンのトモへの贈り物も理解出来なかった。

全体的なトモへの向き合い方は誠実に感じたのに、時々ちょっと距離感が近くすぎたり、ちょっとしたズレがリンコの評価を下げてしまって感動出来ませんでした。

リンコの母親、リンタロウ中学生の時は理解ある母親エピソードで好感触なのに、トモ初対面のあのファンキーさにドン引き。父親の主夫感もなんか不穏。


トモの友達のトランスジェンダーの男の子の扱いが雑に感じる。物語を動かすために配置されているような気持ち悪さ。
実際、ジェンダーについて1番冷ややかだったのは男の子の母親だよな。

もしこの映画の中で感じる気持ち悪さがこの監督の持ち味のひとつなのだとしたら、私はこの監督が好みではないんだろうな、ということ。
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