マンチェスター・バイ・ザ・シーの漁師のネタバレレビュー・内容・結末

リーとパトリックの人生を中心に、静かに流れるようにストーリーが進んでいくが、決して観ている側としては、二人の関係の複雑さやリーの心情が過去に犯した大きな罪（家の火事）のせいか、言葉ひとつひとつがかなり重苦しい雰囲気を日常の普通の会話の中にズシッと来る言葉に感じとれる。ただ二人の人生の流れだけのストーリーなのだが、日常性のなかの非日常を感じさせる作品だった。非常に作品が魅力ある創りになっている。こういう作品は、かえって見過ごしたり、気を抜いて観る事が出来ない。ちょとした言葉にもかなり深い意味が込められていたりする。私はこういう作品が大好きだ。非常に親近感を感じさせてくれる。私達の日常にもあり得るストーリーだから。その同じ様な時が起こっても不思議でも何でもない。その時自分ならどう対処するかは解らないが。
ふと、思ったのだが女性の方が精神的に強いのかなー。リーの元妻、ジョー（リーの兄）の死とかあったけど新しいパートナーをつくっているが、リーはまだ自分が犯した罪を引きずっている。突然、他人を殴るのはまだ、心に傷を抱えているからだろう。