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マンチェスター・バイ・ザ・シーの79のレビュー・感想・評価

4.3
とんでもない現実だった。けど、それも現実だった。確かに重すぎるかもしれない。

ケイシーアフレックの主演男優賞獲得の演技やっと見れた。人が死んだ後って、残された人たちはこんな感じなんだな。結構大変。悲しむ時間もなく手続きや葬儀やらで。体験したことないからわからないんだけど、でも実際もそうだと思う。

ネタバレは絶対にダメな作品。重いことに対して同情することもダメな気がした。「この世界の片隅に」でも同じようなこと思って、映画見てかわいそうだな、とか、辛いよね、なんて一緒に泣くことが何も知らないくせにって自分で思うし、気持ち寄り添って泣くなんて失礼って感じがした。あの作品とはまたちょっと違うけど。

リーに押し寄せてくるもの全部現実。ジョーの死を悲しんでて、自分には乗り越えられない過去があって、なのに葬儀やら遺言やらやることはいっぱいあってどうしたらいいかわからないのに、パトリックには自分の生活があって、何も変わってないかのようにバンドも彼女もホッケーも、やることがたくさん。みんな構ってくれないし、自分は自分だもんねいい意味でも悪い意味でも

だからこの作品を見て自分の中に価値観として落とし込んで、この作品の真意みたいなのを理解したいと思って頑張って考えるかもしれないけど、出来るわけないしわたしの生活も変わらず現実がちゃんと押し寄せてくる。映画も結局数時間の夢って思わされる

マンチェスターって土地が、彼をそうさせてしまったかもしれない。ジョーは、結局冷凍されなかったのだろうか?この作品に出てくる男性は、割とみんなつよい。
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