Kuri

奇跡の教室 受け継ぐ者たちへのKuriのレビュー・感想・評価

3.6
フランスの学校での移民クラスで、ナチスについて扱うってだけで、非常に危なっかしいことであるとわかります。

"サラの鍵"でも描かれていたヴォシー政権"ナチス支配下"時代が現代と切り離されて扱われるのは、戦争責任へのスタンスとして正しいのでしょうが、現実はもちろん違っていて。触れれば痛みもあるし血が流れるし。
それでも、歴史教師ゲゲンさんは手を伸ばす。

彼らが歴史を掘ってく道すがら、パソコンや図書館を使って、記録=レコードされた情報を基本にして、生存者からの聞き取りと言葉を加えて、立体的に資料を組み上げていく。その過程で、バラバラだったクラスが一つにまとまっていくのが描かれています。
ちょっと説得力にかけるように感じてしまいましたが、テーマが大きいので心動かされずにいられません。
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