せんきち

恐怖女子高校 暴行リンチ教室のせんきちのレビュー・感想・評価

3.8

東映JUNKフィルムにて。


鈴木則文監督による恐怖女子高校シリーズ第二弾。なんじゃそれと言うなかれ、娯楽の塊、ド傑作。


いきなり不良女子高生のリンチから始まる。相手の胸をさらしカッターで傷つけチューブで血を吸い上げる。リンチする不良は「このフラスコが一杯になった時お前は死ぬ...」と告げる。血を吸われながらも脱出した女子高生は屋上に追い詰められ反撃するも、多勢に無勢。屋上から突き落とされ殺される。殺した相手は希望高校の風紀委員達。腐敗しきった希望高校の教師側の犬として反抗的な生徒をリンチしては殺害するのだ。理事長が政界の大物(金子信雄!)なので警察もグル。殺された女子高生は自殺扱いにされてしまう。


ここでタイトルがドーン!


どうよ!この完全に狂った世界観がたった5分で説明されるスピーディーな展開。しかも成人映画なので裸も開始2秒で見せるサービス精神。



殺された女子高生の親友である十字架番長(嘘ではない。本当にこう名乗る)(杉本美樹)は風紀委員番長グループと対立し学園の腐敗と対立していく。


ここに第三勢力として関東スケバン同盟番長池玲子や希望学園理事長を強請るため情報を探るトップ屋渡瀬恒彦も絡む大乱戦。


最終決戦が卒業式での女子高生の反乱。鎮圧のため機動隊が出動!女子高生VS機動隊という目眩のする画面!そして物理的に破壊される学園。


鈴木則文のアナーキーなオールド左翼ぶりとエロとバイオレンスとコメディがごった煮になった傑作。



こんないかれた映画が1973年に公開されていたなんて。当時の東映の無茶苦茶さがよく分かる。


後、これ和田慎二の『スケバン刑事』の初期エピソードに似てるんだよなあ。和田慎二の方がもっと上品ですが。連載開始が1975年なのでひょっとしたら参考にしたのかも。
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