“熟年監督の成せる技”
イーストウッド、スコセッシ同様にウディアレンも新作を観るたびに打ちのめされます。
この70代、80代のアメリカ映画を背負ってきた巨匠たちは映画を熟知してる感というものが演出からビンビン伝わってきます。
良い意味で“軽い”んですよね。必死に作り込んできましたという感じでは無く流麗な感じ。
これはウディアレンが得意としていることだが、1930年代の映画界がそのまま盛り込まれたような設定も最高に楽しい。ビリーワイルダーからDWグリフィスまで違和感なく話に出てきて盛り込まれています。(こういう人たちの名前を知らないと楽しさが半減する可能性あり)
クリステンスチュワートとブレイクライブリーどっちかを選ぶなんて無理ですよ(笑)本当にこの二人はナイスキャスティングだったと思います。
LiLiCo先生が“オシャレなゲス映画”と言っていたが言うほどゲスではない。ただ相変わらずオシャレできらびやかさでいったら過去のウディアレン作品の中でも突出してるんじゃないでしょうか。
“ウディアレン版ララランド”と言われる所以もよくわかりました。
“遠くを見るような目だね”“夢を見ているかのような目だね”というセリフにやられました。
ラストも非常に味わい深い余韻を残す映画です。大人な着地。ウディアレン版ララランドでした。