キナ

パーソナル・ショッパーのキナのネタバレレビュー・内容・結末

パーソナル・ショッパー(2016年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

主人公が仕事のルールを侵して自らを着飾る欲望に夢中になって雇主のセレブを殺すようなスリラーだと思ったら全く違った。
ガッツリ入った予想外のオカルト要素に嫌気がさしてちゃんと楽しむことができなかった。

セレブの為にハイブランドのファッションを調達するモウリーンが普段かなり質素でボーイッシュな格好をしていて、そんな彼女がドレスを身につけてみたときのギャップ、コントラストがすごかった。
兄の死と霊にこだわるあまりか、終始疲れたような表情とたまに吃る口調の演技もリアリティあって良かった。

ストーリーのテンポは悪くて間延びしてるようにも所々唐突にも感じた。
unknownからのメールは謎めいていて面白かったけどそのくだりがさすがに長すぎ。
メールでモウリーンの欲望を引き出しているようなところもなかなかピンと来ない。
もう霊やらなんやらとずっと言ってるってことで映画に引いてしまった私もいけないんだけどね…

そんなこんなで全然感情移入もできなければ普通に物語として楽しむこともなかなかできなかったんだけども
終盤、ララの家でルイスの霊がスッと現れるところは鳥肌が立った。
ずっと引っ張り続けたルイスがやっと姿を見せた!という安堵感もあるけど、何よりボヤ〜ッと出てくるその登場の仕方が良かった。
オマーンの家でまた出てきてやっとモウリーンと交信できたのも、ああ良かったねーって思った。
会話の内容にはこれまた腑に落ちないんだけどもね…

映画.comの映画紹介を見て結構楽しみにして、前情報をあまり入れてなかったのもいけなかったのかなー。
心理でなく心霊ミステリーって書いてあったら普通に楽しめたかも。
あと字幕翻訳の口調がかなり気になったのも集中できなかった要因かな…
キナ

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