ゆみゆみ

お嬢さんのゆみゆみのレビュー・感想・評価

お嬢さん(2016年製作の映画)
3.8
なんとも言えない気分になった。確かにエロい。美しいエロさというか、ホンマにエロい。

【あらすじ】
1930年代、日本統治下の朝鮮半島。孤児のスッキ(キム・テリ)は詐欺師の伯爵と呼ばれる男(ハ・ジョンウ)から日本人の名家のお嬢さんである秀子(キム・ミニ)の侍女になるよう持ち掛けられる。それは伯爵が秀子と結婚し、彼女の財産を奪ったあと、秀子を精神病院に入れてしまうという計画のためだった。スッキは珠子と名乗り、日本人として屋敷に入る。

一番気になったのは、日本人だという設定の秀子とそのおじの日本語が、かなりの外国人なまりで聞き取りにくく、どうしても違和感を感じてしまうこと。ただ台詞としての日本語は完璧でたぶん日本人が脚本に加わってるんだろうけど、それは見事だった。外国人にとって日本語を流暢に話すというのは、ちょっとやそっとの訓練ではなし得ないから、ある意味ではあそこまで喋れたら充分かとも思い直した。

ただ、2部の後半くらいから、もうそこはどうでもいいかという気分になってくる。それよりも登場人物の変態ぶり、いやストーリーそのものの変態さに度肝を抜かれるし、二転三転する展開の面白さに、そういう違和感も薄れて行った。

設定もそうだけど、時系列を組み替えて見せていくやり方も私好みで、実はこれはこちらからの目線ではこうでした、みたいな裏の事情を見るのは面白い。

第3部が一番面白く盛り上がるし、伯爵の結末もある意味でスッキリする。
しかし韓国映画はほんと何でもありだし、とにかくスゴイなと思うことが多い。今作も暗くて真面目なのかブラックコメディなのかよくわからない雰囲気も、面白い要素だと思う。
ゆみゆみ

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