Narmy

マリアンヌのNarmyのレビュー・感想・評価

マリアンヌ(2016年製作の映画)
4.0
1942年、フランス領モロッコで諜報部員のマックスとマリアンヌはある任務につく。
二人共が死ぬ確率、60%という難しい作戦遂行の緊張からなのか一目惚れだったのか、2人は恋に落ちる、、
戦争という括りの中、ある意味最前線で戦う2人には、平凡な家族との生活こそが最高の幸福だった、、

まずは映像が素晴らしいとこだらけ!
髪型から衣装にいたるまで、全く隙のない美しさを放つマリオン・コティヤールと、美しく逞しいブラピの姿(手を後ろに組んで歩くとこは特に♡)にラストまで目が釘付けになる。
それに加え、自然の風景や、建物内部、カサブランカやロンドンの町並みもかなり美しく撮られていて見応えがある。

戦争時だろうが空襲が起ころうが、当然普通に生活は営まれているわけだから、そこには平凡な幸福もあれば産まれてくる命もある。
その辺の細かいシチュエーシュンもなかなか映像として観る機会はないので興味深い。

全体としては、スパイ要素が全面に散りばめられながらのラブストーリー。
スパイということは、騙すことも得意なら見破ることも得意であるということ。
そこに戦争や国が絡まるため、関係性はより複雑になる。
信じてはいるけれど、それを確信に変えたいと奔走する姿からはそのどうにもできない気持ちが伝わってきてせつない。
2人の目の奥の動揺が見え隠れする度に緊張が増す。

ただ、一つ言えるのは疑い疑われるということが画面上で繰り広げられていたとしても、観ている私達からすれば、それが真実の愛なのか愛じゃないのかは確信に近いくらいに分かっていたということ。
当然、当人達もだろうな。

ラストに向かうにつれ、どんどん緊迫感が増し、なかなか真相を掴ませないストーリーに、(前半は少しトントン拍子過ぎるとこもあるんだけど)、最後までめちゃくちゃ楽しめた。
Narmy

Narmy