真田ピロシキ

バットマン:バッド・ブラッドの真田ピロシキのレビュー・感想・評価

2.3
アーカムビギンズの出落ちヴィラン エレクトロキューショナーを見た時に思った。どうも見たことあるっぽい。2016年と最近の作品なのにちっとも覚えてないのはそういうことなのだろう。

バットマンのコミックを熱心に追ってるような人であれば面白いのかもしれないが、邦訳版をいくらか読んだ程度の身にはよく知らないキャラクターのオンパレード。バットファミリーからして多すぎで、ロビン関係だけで本作に出てないのが他にも2人いるんだぞ。バットガールもいる。その上でバットウーマンやらバットウィングなんて紛らわしい名前の人達出されても付いていけない。お前らもう少し有名人のオマケに留まろうとしない強固なアイデンティティを主張しようぜ。ドラマ化されるらしいバットウーマンはLGBT云々以前に主役を張れるほどのキャラクターにあまり見えない。そうして見ると「俺はロビンじゃない。バットマンの代役なんてごめんだね。ブルースの影からも離れてやる」と確固たる決意で独立したナイトウィングの偉大さが染みる。ティーンタイタンズのリーダーを務めていたのは伊達じゃないんですよ。DCEUはアフレックバットマンには見切りをつけてナイトウィングを中核に据えて改革するくらいの英断をして欲しい。ディックに比べるとブルースの実子であることに拘りを持っているダミアンは所詮まだガキ。親離れ出来ていない点でタリアにゴミ同然に殺されたコピーと同じなのだ。母親と祖父があんなのじゃ唯一まともな父親に期待するのも無理ないけれども。

ヴィランは一杯いるが、バットマンマニアでなければB〜C級くさい人が大半。最上格がタリアでは。このキャラはダミアンを作ったことを除外するとどの程度残るのだろうと自分が目にしたバットマン作品では疑問に感じる。バットマンのロマンス相手としてもキャットウーマンに並べるとはとてもとても。良かったのアーカムシティくらい。そこそこ有名どころではブラックマスク、マッドハッター、ファイヤーフライなど。実写映画のメインヴィランにはなりそうにない。製作側にも軽い扱いなのかお亡くなりになる方が多数。むざむざ死なせているバットファミリーの正義はそれで良いのか。もっと真剣にポリシーを貫いてくれよ。