荒野のジャバザハット

LOGAN ローガンの荒野のジャバザハットのレビュー・感想・評価

LOGAN ローガン(2017年製作の映画)
4.0
誰よりも長く生き続けた男は最後のほんの一時に夢に見た普通の幸せを手に入れる。
近づくもの皆傷付けてしまう彼はミュータントの絶滅と共に自らの人生も終わりにしたいと願う退廃的な日々、消化試合と言ってもいいかつての面影は全くない自堕落な男として登場する。
そして共に生活するチャールズも同じく厳格な男ではなくミュータントの力をコントロールすることのできない厄介者としての姿でシリーズファンには本当に辛いディストピアを見せつけられ続ける。

また映画ウルヴァリンでの助けた老夫婦が無惨に殺されるきつい展開を再度描くドSぷり。ウルヴァリンに十字架を背終わせ続ける物語が最後のあのワンシーンを際立たせている。

普通の人生なんて到底生きられない、生きられなかったミュータントの報われない人生にほんの一瞬、普通の人生という僅かな光を当てるラストは本当に涙無くしてみられない。

シリーズ屈指の大傑作。