やわらか

LOGAN ローガンのやわらかのレビュー・感想・評価

LOGAN ローガン(2017年製作の映画)
2.5
正直あまり納得が行かなかったなー。Fimarksを含むレビューサイトの評価も軒並み高かったのでかなり意外。
 
まず単体の映画としては結構ハードな内容で、ヒュー・ジャックマンやパトリック・スチュワートの西部劇的な渋いセリフが聴けて、幼くもウルヴァリンの遺伝子を受け継ぐ役のダフネ・キーンも「レオン」のナタリー・ポートマンとは比べるべくもないけど、なかなかキュートで力強く演じている。(とはいえツッコミどころありまくりでせいぜい3.5点ぐらいだけど)
 
ただ、この作品の意義って何と言っても2000年から続くX-Menのファーストシリーズの締め、という部分であるのではないかと思うのだけれど、全体を通してそういった部分での良さが薄かったなぁという印象。
 
「老いたウルヴァリンとプロッフェッサー」という設定はそれはそれで良かったと思う。ただ、これまでのシリーズの中心にあったチャールズの超能力とかウルヴァリンの強さとかが全くなくなり、他のX-Menやマグニート、ミスティークもいないというのでは、シリーズ作品というより関係の薄い外伝の外伝ぐらいの位置付けになるんじゃないのかな、と。(そもそも、これと「フューチャー&パスト」の関係は?)
 
そして最後のあの十字架、これでシリーズが終わると思いっきり言いたげだけど、他の面子はどうよ?とか、そもそも内容的にこれで終わりはどうよ?とかいろいろ言いたくなったな。コミックは分からないけど、映画シリーズを観た人間としてはコレジャナイ感がバリバリある。
 
農家での戦闘シーンが終わるまでは、ローガンやチャールズが「エデン」まで逃げた後に、元X-Menたちと再会(墓標でもいいんだけど)し、若い世代のX-Menを見守りつつ最後はゴッドファーザーⅢのような感じでチャールズが亡くなって終わるとか期待したけど、もちろんそういう夢想が報われることなく。
 
細かい部分で気になったこと、例えば、クローンを遺伝子で量産できるなら何体でも出せばいいのにとか、追われて危ういならチャールズ無理に抑えなくても力使えば?とか、キャリバンが手榴弾で自爆したあと、博士が利用してやるみたいなこと言ってたのはナンだったの?とか、悪役があっさり死に過ぎてカタルシスないとか、いろいろ言いたい事があるけど。まぁ、この作品はそれよりも期待されてた事があったよね。
 
製作費を見ると「フューチャー&パスト」の半分弱ぐらいしかないので、もろもろ大変だったのではないかと思うけど。でも、こういう形で終わらせるなら無理に作らなくても、という気もするけどなー。ヒュー・ジャックマンはともかく、パトリック・ステュアートはこれで終わりで良かったのかなー?うーん。
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